子どもに継がせる?第三者に託す?酪農のリアルな後継者問題
2026-03-01 配信|川上牧場 酪農データバンク
#後継者問題 #事業承継 #第三者継承 #M&A #業界構造
要約
「牧場経営者は後継ぎをどうするのか。昔のように婿養子や子どもに無理やり継がせるのか」という消費者からの質問に答えた回。今の日本の酪農では「家族が必ず継ぐ」前提はほぼ崩れており、道は①子どもが自ら継ぐ②外部雇用で幹部候補を育てる③M&A等の第三者継承④廃業の4つに大別されると整理。血縁より経営理念や価値観の一致が重要になり、「継がせたい」より「継ぎたくなる牧場か」が問われていると主張する。餌屋・獣医・人工授精師などインフラの維持を含め、後継者問題は家族の話に見えて実は産業全体の構造問題であり、業界全体で真剣に議論すべきだと結論づける。川上自身は子どもに無理に継がせる発想はないと明言する。
要点
- 今の日本の酪農では「家族が必ず継ぐ」という前提はほぼ崩れており、継ぐかどうかは子どもの選択である。
- 承継の道は大きく4つ。子どもが自ら継ぐ、外部から雇用し幹部候補を育てる、M&A・事業譲渡などの第三者継承、そして廃業。廃業も現実には珍しくない。
- 養子を迎える文化はゼロではないが、家を守るためではなく経営を共にするパートナー・事業としての承継の意味合いが強く、血縁より経営理念や価値観の一致が重要になっている。
- 収益の安定・休み・やりがい・誇れる仕事という条件が整わないと誰も継ぎたいと思わない。「牧場は血で残すものではなく価値で残すもの」。
- 餌屋の撤退、人工授精師・獣医・牛の輸送業者の不在などインフラの崩壊だけでも酪農は続けられなくなる。後継者問題は業界全体の構造問題。
- 業界で後継者問題を真剣に議論する場はほぼなく、受け入れ体制の不備が後継者・成り手不足を生む構造になっている。
こんな質問に答えています
- 今でも子どもに無理やり継がせたり婿養子を迎えたりするのですか?
- 昔のように家を守るために無理やり継がせる文化はもうほぼないと話しています。子どもには子どもの人生があり、継ぐかどうかは選択です。川上自身も無理に継がせる発想はないと明言しています。
- 家族が継がない場合、牧場はどうなるのですか?
- 外部から雇用して場長など幹部候補を育てる道、M&Aや事業譲渡による第三者継承の道があり、マッチングサイトに酪農場が出る時代になっています。それも叶わなければ自分の代で廃業する道で、これも現実には珍しくありません。
- 後継者を増やすには何が必要だと考えていますか?
- 個々の家族の問題ではなく、乳価を上げる議論、労働環境の改善、情報公開、新規参入のハードルを下げる仕組みといった構造の話を業界全体で本気で進めることだとしています。継がせるかどうかではなく「継ぎたいと思える産業かどうか」に尽きると結んでいます。
配信の全文
こちらは、島根県出雲市にある小さな牧場から配信しています。
スーパーやコンビニ、皆さんがいつでもどこでも買うことができる牛乳、
普段飲んでいる牛乳の魅力や酪農の魅力を酪農家がお話しする放送となっております。
牧場の日常や牛の鳴き声を聞きながら、お手元に牛乳、ホットミルクを準備して聞いていただくと、
より美味しい牛乳を味わうことができると思います。
牛乳のむ牧場配信始まりです。
おはようございます。
今日が3月2日の月曜日ということで、
3月始まりまして、週の始まり月曜日でございます。
張り切っていきましょう。3月年度末ですからね。
皆さんも頑張っていきましょう。
何か異動とかあるんですか?世の中の人は。
もう春が近づいてきますんで、張り切っていきましょう。
ということで、今日の天気は曇りの日、雨ということですね。
あいにくの天気ですね。
でも雨は午後から降りそうで、最高気温13度ということでね。
暖かい日ですね。そんな天気になりそうです。
今日のお仕事はですね、
昨日タイヒの注文が1件来ましたので、そこにタイヒを持って行って、
午後からですね、タイヒじゃなくてタイミーですね。
タイヒとタイミーが掛けてあって、これ面白い笑うポイントですよ。
1回止めて本当にもう、そんな笑い転げなくても、軽いギャグですよ。
タイミーの方がですね、打ち合わせがちょっとありますので、
サポートのやつでね、農家サポートの登録したので、
それの話をしようかなというようなところですね。
あと今週ね、僕は岡山に3月6日に出張がありますので、
それまでにちょっと牛群検定もありますしね、
あとはタイヒ社をちょっと動かして、ヘルパーさんにね、
タイヒを下ろすところを、
仕事がやりやすいように、しることを残さないように、
ちょっと片付けていこうかなと思っております。
今日の配信はですね、3月入ってですね、
もう皆さんテンションが上がってるでしょうか、どうでしょうか。
僕だけですがテンション上がってるの。
また新規収納とかね、新しい牧場をやってみたい、
みたいな質問が続いてるんですけど、
今日もですね、ラクノの後継者の問題ですね。
後継ぎの問題でございます。
はい、ここらへんの質問が来ておりますので、
しっかりとお答えしていこうかなと思います。
今日も10分、15分くらいの配信していこうと思いますので、
牛乳を飲みながら最後まで聞いていただけたらと思います。
よろしくお願いします。
はい、では今日も皆さんと一緒に牛乳で乾杯していこうと思います。
3月入りまして、もう卒業式、そして修行式、
学校が止まったりとかして、3年生がいなくなる分、
学校給食の牛乳も減るということですね。
そういうことになるんですよ。
ですので皆さん、牛乳の行き先が厳しくなってきておりますので、
ぜひ牛乳飲んでもらっていただきたいなと思っておりますので、
皆さんが牛乳を準備している間にですね、
ちょっとお知らせをしたいなと思います。
川上牧場noteというですね、
ブログとか記事を書いたりするアプリをやっております。
毎日配信しておりますこの音声配信をですね、
文字起こしして再構成したものを毎日アップしておりますので、
ぜひ皆さんこちらアカウント登録して、
ログインして入っていただけたらと思います。
この記事を読んで面白いなとか、
あとは川上牧場をもっと応援したいなって思ってくださる方はですね、
メンバーシップというものを作っておりますので、
ぜひこちらも検討していただけたらと思います。
メンバーシップはですね、月初めに入ると大変お得なことになっておりますのでね、
月初めに入るのがいいと思いますので、
ぜひ今日中のところで検討していただけたら嬉しいなと思います。
月額なんと牛乳2本分というのは格安価格になっておりますので、
ぜひこちらも検討してみてください。よろしくお願いします。
あとインスタグラムの方でやっております、
ハッシュタグ未来の牛乳と称しまして、
皆さんのこんな牛乳あったらいいな、こんな牛製品食べてみたいなというものをですね、
デジタルアートにして販売しております。
こちらのデジタルアートの売上は、川上が子供食堂に牛乳を支援したりだとか、
小中高の食育活動に参加した際の活動品を集めていただこうと思っておりますので、
ぜひ皆さんご支援よろしくお願いします。
皆さんのご支援が子供たちの未来の牛乳を作っていくという、
そんな特別なデジタルアート体験となっておりますので、
ぜひこちらの方もチェックしてみてください。よろしくお願いします。
はい、ということで今日も皆さんと一緒に牛乳で乾杯していこうと思います。
乾杯!いただきます。
うめー!3月入っても牛乳うめー!
今日も牛乳飲んでいただいてありがとうございます。
こんなうまいの飲まないよ、なんで飲まないんだろう。
うまいな、今日もうまいな。
はい、じゃあ張り切っていこうかなと思います。
今日もお便りのコーナーをやっていこうと思います。
皆さんから来た質問コメントをお答えする、各SNS、音声配信に来た質問をお答えするコーナーとなっております。
今日の質問は、AWAという配信アプリから来ました。
AWAネーム、斉藤より子さんからの質問でございます。
いつもありがとうございます。
はい、では読んでいこうと思います。
楽能業界の皆さん、今日は耳が痛いこともあるかもしれません。
ですけれども、消費者の方はこういうふうに思っているよという一つの意見として受け止めていただけたら嬉しいなと思うところでございます。
はい、では読んでいこうと思います。
質問です。牧場経営されている方は後取りはどうされるのでしょうか?
昔みたいに牧場を継続させるために無雇用紙を迎えることや、子供にかっこ無理やり継がせたりするのでしょうか?というお便りが来ております。
ありがとうございます。
はい、まあまあまあ、今令和8年ですから、そんなもういきなり後を継がせるためにね、
女性ばかりの女の子しか生まれなかった家庭で、
もう我が家は後取りがいないから、お前たち無雇用紙を、
あとはお見合いを、
あそこの無雇がいいんじゃないか、みたいな。
そんなことはもうないと思いますけれども、
あとはね、長男が家業を継ぐものだと、
お前が継ぐんだからちゃんとやれよって言って、長男にやらせるみたいな。
そんなのはもうないですよ、さすがに楽能業界でも。
あ、いやいや、耳が痛いですよ、楽能業界の皆さん。
耳が痛いですか?え?ないですよね、そんなこと。あるんかな?
ちょっと往来は分からないですけれども、
是非楽能業界の皆さんはコメント欄で、
していただけたらいいかなと思いますけれども、
そうですよね、後取り問題。
牧場って、なかなか新規収納増えないとは言われてますし、
新しく新規で建てるっていうのは、もっともっと厳しい。
ハードルが高いということなので、
ここら辺のどういう感じなのかをまとめてきましたので、
こちらを読んでいこうかなと思います。
今日はとても本質的な質問をいただきました。
牧場経営をされている方は、後取りはどうされるのでしょうか?
昔みたいに養子を迎えたり、子供に無理やり継がせたりするのでしょうか?
という質問ですね。
正直に言いますと、これは楽能経営の技術よりも難しいテーマです。
今日は現場の実情をできるだけ率直にお話しします。
まず前提として、今の日本の楽能で、
必ず家族が継ぐという前提はほぼ崩れています。
昔は長男が継ぐ、無子養子を迎える、
家業として当然そういう文化が強くありました。
でも今は違います。子供には子供の人生があります。
継ぐかどうかは選択です。
少なくとも私川上は無理に継がせるという発想はありません。
では実際どうしているのか、大きく分けると今は4つの道があります。
1、子供が自ら継ぐ、やりたいったらやらせてあげるということですね。
2、外部から雇用、幹部候補を育てる。
これは大きい牧場とかでは、
城長という役職をつけてそこで管理してもらう。
代表とか代表取締役とかね。
そういうのはまた違ったりとか、そういうことがありますね。
あとは第三者継承、これはM&Aとか事業上都という選択肢も今ありますね。
M&Aのマッチングサイトとかにも落納所が出てたりとかする。
そんな時代になっております。
あとはもう4つ目、これは廃業ですね。
自分の代でも家業を辞めていくという、畜産を辞めていくということですね。
現実はこの4も珍しくありません。
落納家個数は年々減少しています。
理由は後継者問題と経営の厳しさがありますということですね。
あと養子を迎える文化はゼロではありません。
ですが昔のように家を守るためが中心ではなく、
経営を共にするパートナーや事業としての継承という意味合いが強くなっています。
欠縁よりも経営理念や価値観が合うかどうかの方が重要になっています。
そして一番大事な話をします。
牧場を継がせたいよりも牧場が継ぎたくなる場所かどうか。
ここが問われています。
収益が安定しているか、休みがあるか、やりがいがあるか、誇れる仕事か、
これが整っていないと誰も継ぎたいとは思いません。
家族だからでは続かない時代です。
牧場は血と血で残すものではなく、
価値で残すものです。
もし子供がやりたいなら全力で応えます。
やらないならそれも尊重します。
でも誰かがやりたいと思える牧場にする責任は今の経営者にあります。
落納は命を扱う仕事です。誕生論だけでは続きません。
だからこそ価格を上げる議論、
労働環境の改善、
情報公開、
新規産入のハードルを下げる仕組み、
こういった構造の話を本気で進める必要があります。
後取り問題は家族の話に見えて、実は産業全体の話です。
継がせるかどうかではなく、継ぎたいと思える産業かどうか、そこにつきます。
はい、今日も現場からお届けしました。
より子さんの質問ですね。
あなたならどんな牧場なら継ぎたいと思いますか?
ぜひコメント欄で教えていただけたら嬉しいなと思います。
はい、ということで質問をお答えしてきました。
ありがとうございます。
ラク農家さんが工芸者問題で悩むのはどの時代でもあることですし、
景気が良い時は継ぎ継ぎだって安泰だっていうこともありますけど、
それがずっと継ぐかっていうところはまた違いますので、
継いだ後もですね、儲かる時もあったり、儲からない時もあったり、
大変な時もあったり、楽しい時もあったり、いろいろあるものです。
はい、それがもう事業を継ぐということなんでですね。
はい、構造の話をします。今から。
こういう形になってますよという話をします。
で、例えば息子さんとかね、家の人が後を継ぐっていうことになった場合はですね、
バックグラウンドが見えてるっていうのはやっぱり僕外から来て無雇用して継いでるものとしてはですね、
すごいなと思います。
今までこういう周り近所の人たちとの関係性とか、
あとは昔はこういうことをやってたっていうのが、子供の時から知っているっていうのは、
やっぱ強みじゃないかなと思います。
これなかなか楽能業界の皆さん気づいてないかもしれないですけど、
それはかなり強いと思います。
逆にですね、こうやって無雇で来る場合はですね、新しい試みとかね、
新しいチャレンジとか、新しい関係性とかが生まれやすいというところもありますので、
そこが強みかなと思います。
両方とも良いところもあって、悪いところもあってっていう感じですね。
これも向上の話なんですけど、
楽能を継ぎたいか継ぎたくないかっていうのは牧場の選択なんですけども、
継がせる環境かどうかっていうのは業界全体の話なんですよね。
例えば、継ぎたいと思っても餌屋さんがかなり遠くなってしまったりとか、
撤退してしまったりとか、
あとは種付けとか従事工受精師さんがいなくなった、作製師さんがいなくなった、
従事さんがいなくなった、牛を運ぶ就業者の人がいなくなった、
こういうことだけでもですね、楽能を続けることができなくなってしまいます。
インフラの部分ですね、そこら辺がしっかりしないとやっぱりやりたくてもやれない。
継いだとしても厳しい環境が続いていくっていうところがあるので、
これ本当に産業全体で考えないといけないんですけど、
それを議論している場っていうのはほぼないですね。
僕がいろんな会議でいろんな役職をついてますけど、
後継者問題を真剣に話している、業界で真剣に話しているっていう場はまあまあないですよね。
JAに任せたりとか、市町村に任せたりとか、
それは市町村の役割だよみたいなことをしたりとか、
新しい人が来たんで受け入れしてくださいませんかって言ったら、
そんな余裕ないって楽能側は言ったりとか、
受け入れたとしてもお前にはできないだろうみたいなことを言ったりとかね。
その受け入れる体制ではないっていうのが構造としてあるっていう。
それだったらもう後継者が育たないという。
あとは成り手がいないっていうことになっていくということですね。
なのでいろいろね、川上牧場やらせていただいております。
本当に関係人口を増やすようなね、
毎日タイミングの方がいろいろ来てくださったりとかですね。
あとは職域活動に積極的に参加したりとか、
研修生を受け入れたりとかね。
SNSの発信をしたりとか。
こういうことをいろんな人がもっとやってほしいなとは思うんですけども、
なかなかできることでもないと思いますから、
簡単にやれる方法とかも一応発信していくつもりですけど、
こういうのは業界全体でみんながやっていかないといけないんじゃないかなと思いますね。
構造の問題で後継者不足問題があるっていうのはね。
誰がはいいとか誰が悪いとかじゃなくて、
そういう構造になっているよということなんで、
増えることはないだろうなっていうのが個人的な意見なので、
増えることがないから子どもたちにはあんまりやらせたくないなって思っているという。
それでもやりたいというなら本当にお手伝いしますけど、
うちの子は本当に僕は技術者に全く入れないので、
技術者でも全く入れないです。
仕事の話を家で僕はしない派なので、
家に持ち込まない派なので。
なのでそういう感じになっているという感じですかね。
いろんな考え方があるので、
ぜひコメント欄で教えていただけたら嬉しいなと思うところでございます。
ということで今日はこんな感じで終わっていこうかなと思いますけれども、
川上牧場初のKindle Ball、楽能未経験者のために絶賛発売中でございます。
Kindle Unlimitedに登録していただいたら、
500万冊読み放題というのがその中の1冊になっておりますので、
ぜひこちらよろしくお願いします。
あと3月6日に行われます楽能DXサミットin岡山、
こちらも近づいてきました、今週です。
滑り込みで学生さんの枠空いておりますので、
私まだ行きますよという方はぜひお待ちしております。
そしてスポンサーの方、アーカイブチケットの方もまだまだありますので、
ぜひこちらの方も概要欄についておりますURL、
先ほどのお知らせの内容も概要欄にすべて貼っておりますので、
ぜひ見ていただけたらと思います。
よろしくお願いします。
いいコメントが来ておりますよ。
タイミーとタイヒーで大爆笑してくださっている。
楽能課の娘さんからのコメントが来ておりますよ。
私が中一に乳牛屋さんを辞めました。
継がせる気はない親でしたねということで。
そういう選択にならざるを得ないというか、
子供の幸せを親って考えますから、
わざわざ厳しいところに行かなくても、
普通に働いて1日8時間働いて土日休みで、
どんどん昇給していくような、
どの仕事も大変ですけど、
楽能をわざわざ選ぶ必要はないんじゃないかなというのが、
親の心ではあるかなと思ったりします。
世の中はいろいろ変わりますからね。
僕は楽能は面白い仕事ではあると思います。
やりがいもある仕事ですし、
本当に素晴らしい仕事だと思ってますけども、
それを子供に押し付けることはないなということですね。
いいコメントが来てくださってありがとうございます。
ぜひ皆さんのコメントもお待ちしております。
ということで今日はこんな感じで終わっていこうと思います。
お仕事の方、学校の方、行ってらっしゃい。
ぜひみんな牛乳飲んでね。バイバーイ。
配信を聞いていただいてありがとうございます。
次回の配信もぜひお楽しみに。