「川上牧場に行きたい!」という質問にお答えします|参加方法と想いを語る

2026-06-08 配信|川上牧場 酪農データバンク

配信の全文

おはようございます。

川上牧場の川上です。

今日は、音声配信のリスナーさんからいただいた質問にお答えしていきます。

いただいた質問はこちらです。

「川上牧場に伺いたいのですが、どのようにして登録すればいいですか?」

ありがとうございます。

こういう質問をいただけるのは、本当にうれしいです。

SNSや音声配信、noteなどで発信を続けていると、ありがたいことに、

「川上牧場に行ってみたいです」

「実際に牛を見てみたいです」

「酪農の現場を体験してみたいです」

という声をいただくことがあります。

島根県出雲市にある小さな牧場です。

アクセスがものすごく良い場所ではありません。

観光地のように整備された牧場でもありません。

それでも、「行ってみたい」と思ってくださる方がいる。

これは、酪農家としても、発信者としても、本当にありがたいことです。

ただ、最初に大事なことをお伝えしておきます。

川上牧場は、観光牧場ではありません。

牛たちが実際に生活し、毎日牛乳を生産している「生産現場」です。

だから、誰でもいつでも自由に入れる場所ではありません。

今日は、川上牧場の牧場体験「オープンファーム」に参加するにはどうすればいいのか。

そして、なぜ少し条件を設けているのか。

僕がこの体験にどんな想いを込めているのか。

そのあたりを、できるだけ丁寧にお話ししていきます。

川上牧場の体験は「ただ牛を見る場所」ではありません

川上牧場では、牧場体験のことを「オープンファーム」と呼んでいます。

名前だけ聞くと、開放的で、誰でもふらっと遊びに来られるような印象を持たれるかもしれません。

でも、僕がやりたいのは、単なる牧場見学ではありません。

牛を見て、

「わー、大きい!」

「かわいい!」

で終わる体験にはしたくないのです。

もちろん、牛を見てかわいいと思ってもらえるのはうれしいです。

子牛と触れ合って、笑顔になってもらえるのも、とても大切なことです。

でも、その奥にあるものも見てほしい。

普段、皆さんがスーパーやコンビニで手に取っている牛乳。

1リットルのパックに入って、当たり前のように並んでいる牛乳。

その向こう側には、牛がいます。

毎日餌を食べて、反芻して、寝て、立って、また食べて、乳を出している牛がいます。

そして、その牛を支える人たちがいます。

朝も夜も搾乳する酪農家。

餌を運ぶ人。

牛の体調を診る獣医さん。

妊娠させるために種付けをする人工授精師さん。

牛が出したふん尿を運び、堆肥として管理する人。

牛乳を集め、検査し、加工し、店頭まで届ける人。

牛乳は、工場だけで生まれるものではありません。

牛がいて、人がいて、毎日の積み重ねがあって、ようやく皆さんの手元に届きます。

川上牧場のオープンファームでは、その「牛乳の向こう側」を少しでも感じてもらいたいと思っています。

なぜ参加条件を設けているのか

現在、川上牧場のオープンファームは、noteメンバーシップを3ヶ月以上継続してくださっている方を対象にしています。

これを聞くと、

「え、なんで?」

「誰でも参加できるようにした方がいいんじゃないの?」

「ちょっとハードルが高くない?」

と思われる方もいるかもしれません。

その気持ちもわかります。

でも、ここには理由があります。

一つは、防疫の問題です。

牧場は、牛たちが生活している場所です。

人間にとっては何気ない靴の裏や服でも、牛にとっては病気を運ぶ原因になることがあります。

口蹄疫やランピースキン病など、家畜伝染病への警戒は以前よりもずっと強くなっています。

海外では、牛の体にハエが卵を産み、幼虫が生きた組織を傷つけてしまうような恐ろしい害虫のニュースもあります。

こうした病気や害虫は、ひとたび牧場に入ってしまうと、その牧場だけの問題では終わりません。

最悪の場合、牛を全頭処分しなければならない可能性もあります。

地域の酪農、流通、関係者全体に大きな影響が出ます。

だから、川上牧場では、牧場体験を気軽に受け入れたい気持ちがありながらも、防疫についてはかなりシビアに考えています。

たとえば、2週間以内に海外渡航歴がある方は参加をご遠慮いただく形にしています。

当日の服装や靴、消毒なども確認します。

参加者の情報も、万が一の時に追えるようにしておく必要があります。

noteメンバーシップを条件にしているのは、単に有料だからという理由ではありません。

普段から川上牧場の発信を読んでくださっている方、酪農や牛乳について少しずつ学んでくださっている方に来ていただくことで、体験の質も安全性も高めたいからです。

事前に知っていると、牧場の見え方が変わる

同じ牛舎を見ても、何も知らずに見るのと、少し知識を持って見るのでは、見え方がまったく変わります。

何も知らずに見ると、

「牛がいる」

「大きい」

「餌を食べている」

「子牛がかわいい」

で終わるかもしれません。

でも、川上牧場の音声配信やnoteを読んでから来ると、少し違って見えるはずです。

たとえば、牛が餌を食べている姿を見た時に、

「この餌はどういう設計なんだろう」

「粗飼料と配合飼料のバランスはどうなっているんだろう」

「この牛はよく反芻しているな」

「暑い時期でも食いが落ちないように、どんな工夫をしているんだろう」

という見方ができるようになります。

お腹の大きな牛を見た時に、

「この子は乾乳牛かな」

「分娩が近いのかな」

「これから子牛を産んで、次の乳期に入るのかな」

と想像できるかもしれません。

子牛を見た時にも、

「ただかわいい」だけではなく、

「この子が大きくなって、いつか牛乳を出すようになるのか」

「そのために、今どんな管理が必要なんだろう」

と考えられるようになります。

これは、すごく大きな違いです。

牧場体験は、ただ現場を見るだけではなく、事前に学んだことと現場がつながった時に、一気に深くなります。

だからこそ、川上牧場では、まずメンバーシップで3ヶ月ほど発信に触れていただき、そのうえで現場に来ていただく形にしています。

オープンファームの開催時期と内容

オープンファームは、月に1回程度を目安に考えています。

基本的には第4日曜日あたりを目安にしていますが、必ずその日に開催するというわけではありません。

なぜなら、相手は生き物だからです。

急に分娩が始まることもあります。

牛の体調が悪くなることもあります。

牧場の作業が予定通り進まないこともあります。

むしろ、予定通りにいかないことこそが酪農のリアルです。

「予約していたのに予定が変わった。なんだこの牧場は」

ではなく、

「そうか、生き物相手の仕事ってそういうものなんだ」

と受け止めていただける方に来ていただきたいと思っています。

体験内容としては、川上が一緒に牛舎を案内しながら、牛の見方や牧場の仕事について説明します。

タイミングが合えば、子牛との触れ合いもあります。

子牛にミルクをあげたり、聴診器で心臓の音を聞いてもらったりすることもできます。

牛の胃袋の話。

餌の話。

搾乳の話。

分娩の話。

病気の話。

牛乳ができるまでの話。

川上牧場が普段どんなことを考えて牛を飼っているのか。

そういったことを、質問に答えながらお話ししていく形にしたいと思っています。

大きなイベントではありません。

派手なアトラクションもありません。

でも、実際の酪農の現場を、できるだけそのまま見てもらう時間にしたいと思っています。

参加したい方はどうすればいいか

参加までの流れは、シンプルです。

まず、川上牧場のnoteメンバーシップに登録していただきます。

そして、3ヶ月以上継続して記事や配信に触れてください。

そのうえで、

「オープンファームに参加したいです」

と、川上牧場公式LINE、または各SNSのDMからご連絡ください。

こちらから詳細や予約フォームをお送りします。

メンバーシップに入っただけで自動的に牧場体験が予約されるわけではありません。

参加を希望される方は、必ずご連絡をお願いします。

わからないことがあれば、メンバーシップ内の掲示板から質問していただいても大丈夫です。

防疫や日程調整の関係で、すぐにご希望に添えないこともあります。

そこはご理解いただけるとうれしいです。

僕がオープンファームで作りたいもの

最後に、僕がこのオープンファームで作りたいものについてお話しします。

僕は、来てくださった方に、

「楽しかった」

「牛がかわいかった」

「いい体験だった」

と思ってもらいたいです。

それはもちろん大事です。

でも、それだけで終わってほしくないとも思っています。

帰り道にスーパーやコンビニで牛乳を見た時に、少し立ち止まってほしい。

「あ、この牛乳の向こう側には牛がいるんだ」

「毎日世話をしている酪農家がいるんだ」

「餌を食べて、搾乳して、病気を防いで、ようやく牛乳になるんだ」

そんなふうに思い出してもらえたら、僕はとてもうれしいです。

牛乳は、ただの商品ではありません。

毎日の命の積み重ねです。

牛の体と、人の仕事と、地域の仕組みが重なってできています。

川上牧場のオープンファームは、その現場を少しだけ体験してもらうための場所です。

観光牧場のようなきれいな体験ではないかもしれません。

予定通りにいかないこともあるかもしれません。

牛舎のにおいもあります。

足元が汚れることもあります。

でも、それが酪農の現場です。

そのリアルを知ったうえで飲む牛乳は、きっと少し違って感じると思います。

川上牧場に行ってみたい。

牛乳のことをもっと知りたい。

酪農の現場を見てみたい。

そう思ってくださった方は、ぜひまずnoteメンバーシップで、川上牧場の発信に触れてみてください。

そして3ヶ月後、ただの見学ではなく、牛乳の見方が少し変わるような体験を一緒に作れたらうれしいです。

今日も牛乳を飲んでくださって、ありがとうございます。

みんな、牛乳飲んでね。

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