R7年中学生職場体験受入中#2
2025-09-11 配信|川上牧場 酪農データバンク
配信の全文
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はじめに:「未来の自分」に触れた日
こんにちは、島根県出雲市で酪農を営む川上です。
今年も中学生の職場体験の受け入れが始まりました。この記事は、その2日目の記録です。
牛舎の掃除を一緒にして、堆肥の配達にも同行してもらいながら、
今日は“ちょっと未来の話”をしてみました。
テーマは──「夢を実現するために、どれだけのお金が必要なのか?」
そして、「どうやったら“やりたいこと”が現実になるのか?」
中学生には少し難しい話かもしれません。
でも、このタイミングだからこそ、見てほしい世界がある。
自分の人生を、自分でデザインできるようになるヒントを。
この記事では、実際の会話とワークショップの内容を交えながら、その様子をレポートします。
第1章:まずは“人生の地図”を描いてみよう
最初に行ったのは、ライフプランの作成です。
紙とペンを使って、次のような質問に一つずつ答えてもらいました。
・今、あなたは何歳?
・何歳まで生きたい?
・働き始めるのは何歳?
・結婚は何歳ぐらい?
・子どもは何人欲しい?いつ生まれる?
・お家を建てる?買う?それともアパートに住む?
・定年は何歳?
・老後の生活は、どれくらいの費用で暮らしたい?
彼らはまだ14歳や15歳。
「結婚なんて考えたことない」と言いながらも、笑いながら、でも真剣に書き進めていました。
このワークの狙いは、**「人生って長い。でも、今から始まってる」**ということに気づいてもらうことです。
第2章:「生きるお金」を計算してみよう
続いて行ったのは、人生で必要なお金の計算。
ここでは以下のライフイベントにかかる費用をざっくり見積もってもらいました。
・一人暮らしを始める初期費用(家賃×6ヶ月+家具家電等)
・結婚費用(相場は100〜400万円)
・出産費用(1人あたり約40万円)
・マイホーム購入費(アパート or 持ち家:2000万円など)
・子どもの独立支援(進学・一人暮らしの費用)
・老後の生活費(1ヶ月10万円 × 12ヶ月 × 30年 =3600万円)
たとえばある子は「25歳で結婚、28歳で第一子」と書いていました。
そこで、**結婚資金100万円を3年で貯めるには?**という計算をしました。
・年間33万円 → 月2.75万円の貯金が必要
・「それならバイトだけじゃ無理かも…」と気づく瞬間
彼らは電卓をたたきながら、黙ってうなずいていました。
第3章:「人生設計」から「人生戦略」へ
こうしてライフプランと必要な費用を洗い出したあと、
次に考えたのはお金をどうやって用意するか?
・月給はいくらが理想?
・どうやってその収入を得る?
・貯金はいくら必要?いつまでに?
・老後は年金だけで生活できる?
ある子は「月30万円くらい欲しい」と書いていました。
すると、結婚・出産・住宅ローン・子どもの独立と続く中で「実は収入が全然足りない」ということに気づきました。
ここで出てくるのが「収入を上げるには?」という問いです。
・仕事を増やす(副業)
・スキルを磨く(資格取得)
・転職して年収を上げる
・支出を減らす(固定費の見直し)
ただ夢を見るだけでなく、それを**「どう実現するか」**まで掘り下げて考える。
それこそが、本当の意味での“人生戦略”になります。
第4章:夢を実現するマンダラチャート
大谷翔平選手も高校時代に実践していたという「マンダラチャート」を体験。
中学生たちに与えたお題は…
「今日のお昼ご飯に、ハンバーガーを食べたい!」
笑いながらも、中心に“ハンバーガー”と書き、
周囲に「必要なこと・条件」を8つずつ書いていきます。
・お金がいる(800円)
・マクドナルドまでの交通手段
・時間の確保
・親の許可?
・お店の営業時間
・シェイクもほしい
・クーポンを探す
・友だちを誘う
…などなど。
その1つひとつをさらに展開して、
「800円を用意するにはどうするか?」「どうしたら早く着くか?」など
小さな課題をクリアすれば、目標は実現できるという体験をしてもらいました。
第5章:「夢」は“分解”すれば、現実になる
マンダラチャートが面白いのは、夢を分解して、日常の行動にまで落とし込めることです。
・将来は獣医になりたい
→ 勉強が必要
→ 数学と理科が得意になる必要
→ 週に3日は予習・復習しよう
・牧場で働きたい
→ 自分の牧場を持ちたい
→ お金が必要/ノウハウが必要/土地も必要
→ まずアルバイトから/まず体験から
夢は「叶えるもの」ではなく、「細かく分けて進むもの」だということ。
そのスタートが、今日の職場体験であってほしいと願っています。
第6章:川上さんの話も少しだけ
僕自身は16歳からアルバイトを3つ掛け持ちして、
車を買って、農業大学校の学費を自分で払い、
「文句を言われないように」すべて自分で用意しました。
それは“親に反対されたくなかった”から。
自分がやりたいことを、誰にも止められないように。
その覚悟があれば、だいたいのことは実現できると思っています。
最後に:君の夢は、君にしか描けない
今回の職場体験では、牛舎の掃除だけではなく、
「自分の将来」と向き合う時間をたっぷり取りました。
未来を「想像」する力。
お金を「計算」する力。
夢を「実現」するための手順を「分解」する力。
これらはすべて、社会に出てから役立つ“生きる力”です。
この記事を読んでくれたあなたへ
マンダラチャート、ライフプラン、ちょっとやってみたくなりませんか?
子どもと一緒に、大人も改めて人生を見直す機会になるかもしれません。
今回のような職場体験プログラムを通して、
酪農の現場だけでなく、“生きること”そのものについて一緒に考える。
それが、川上牧場が大切にしている“食育”であり、“研修”です。
お知らせ
川上牧場では、中学生の職場体験や食育活動を継続的に受け入れています。
興味のある学校・団体の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
また、Noteメンバーシップでは、
川上牧場の日常や経営のリアル、教育プログラムの裏話も発信中です。
個人の方でもご参加いただけます。
「未来の酪農」「子どもたちの学び」に関心のある方、ぜひ仲間になってください。
今日も読んでくださり、ありがとうございました。
この記事が、誰かの人生の“地図”のヒントになれば嬉しいです。
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