牛と生きる仕事の裏側…酪農家の職業病とは?

2025-02-20 配信|川上牧場 酪農データバンク

この回の要旨

リスナーの何気ない質問から、酪農家の「職業病あるある」を10個も一緒にたどれた回でした。腰痛や手荒れといった体の話から、経営のストレス、そして働く環境への本音まで、牛と生きる仕事のリアルが詰まっています。

この回の要点

  • 質問のきっかけは「みずみずしいさん」の職業病についてのお便り
  • AIが挙げた10個は、腰痛・腱鞘炎・手荒れ・アレルギー・難聴・睡眠不足・ストレス・日焼け・足のむくみ・牛からの怪我
  • 体の痛みや手荒れには、整体・ニベア・テムレスの手袋などで対策
  • 川上さんが一番反応したのは「牛からの怪我」のあるある
  • 厳しさを笑いつつも、働く環境の改善に努力したいという本音も語られた

配信の全文(podyの記事より)

リスナーから届いた「職業病あるある?」という問い

今回のテーマは、スプーンネーム「みずみずしいさん」から届いた1通のお便りから始まります。

質問(みずみずしいさん) 日々の生活の中で、「あっ、これ職業病だな」と思うことはありますか?

この問いに、川上さんはまず「けっこう困る質問ですよね」と正直に打ち明けます。

川上 毎日毎日仕事をしてて、これが普通だなと思っているところに、それ職業病だよって言われた時に、これが職業病かってなる感じじゃないかなと思いまして

自分では「当たり前」になりすぎて、かえって気づけない。それが職業病というものの正体かもしれません。

川上さん自身が一番好きなのは、牛に種付けをしたり子牛を生ませたりする繁殖の仕事だそう。ただ「これが職業病か」と問われると、なかなかパッとは出てこないと言います。

そこで川上さんは、「酪農家の職業病を10個考えてください」とAIに投げてみたのだそう。ここから、10個のあるあるを一つずつ確かめていく回になっていきます。

体を酷使する仕事だからこその「痛み」のあるある

AIが挙げた最初のグループは、体の痛みに関するものでした。

AIが挙げた最初の3つの職業病

1

腰痛・関節痛

2

腱鞘炎・手首の痛み

3

肌荒れ・手荒れ

まず1つ目は腰痛・関節痛。中腰の作業が多いため慢性化しやすいというもので、川上さんも「これはあるある」と即答します。

川上 僕、膝は大丈夫なんですよね。でも腰はちょっとダメなんですよね。なので毎週整体に通わせていただいております

2つ目は腱鞘炎・手首の痛み。搾乳や器具の洗浄、餌の運搬で手や指を酷使するためだといいます。

バネ指 指の腱がスムーズに動かなくなり、曲げ伸ばしのときに引っかかったり、うまく曲がらなくなったりする状態です。手指を酷使する人に起こりやすいとされています。

川上さんは「指が曲がらなくなるバネ指、寒いとなおさらです」と、現場ならではの実感を語ります。

3つ目は肌荒れ・手荒れ。牛乳や消毒剤、洗浄剤を頻繁に扱うため、手がガサガサになりやすいそう。川上さんの対策は、お風呂上がりのニベアと、防寒防水の手袋「テムレス」だといいます。

鼻の黒ずみに難聴…気づきにくい「見えない職業病」

続いては、目に見えにくい体への影響です。

4つ目はアレルギー。牛乳や牧草、ほこりで鼻炎や皮膚炎が出ることがあるというもの。川上さん自身のアレルギーはないそうですが、鼻についてはこんな話も。

川上 お風呂入った時、鼻が黒いですよ。牧草っぽい感じのやつが出てきて、鼻から出てきます

5つ目は騒音性難聴。トラクターや機械の音、牛の鳴き声を毎日聞くことで聴力が落ちる可能性があるというものです。

今のところ人間ドックでは異常なしとのことですが、仕事中ずっとイヤホンをしている生活を振り返り、「これからはあるのかもしれない」と少し先のリスクにも触れています。

睡眠・ストレス・日焼け…心と生活リズムへの影響

ここからは、心や生活リズムに関わるあるあるが続きます。

6つ目は睡眠不足・不規則な生活。朝早くから夜遅くまで作業が続くためというものですが、川上さんの場合はむしろ「泥のように眠る」タイプだそう。

川上 布団に入っても10分も経たないうちにコテッと寝ちゃいますけどね

7つ目はストレス・メンタルヘルスの問題。経営の不安や牛の健康管理、天候の影響など、精神的な負担が大きいという指摘です。

川上さんはここで、酪農という仕事のリアルな厳しさをこぼします。

川上 毎日毎日働いても全然売り上げが上がらないという。頑張っていきますよ

8つ目は日焼け・紫外線のダメージ。外作業が多く、夏は特に強い日差しを浴びるためというもの。

これについては、配信で「やった方がいいですよ」とすすめられて、ワンプッシュの日焼け止めを続けているのだとか。「意外と川上さんすごいじゃない、ってなってません?」と、ちょっと自慢げに話しています。

最後は「牛からの怪我」…でも一番テンションが上がる?

残る2つは、足と怪我にまつわるあるあるです。

9つ目は足のむくみ・静脈瘤。長時間の立ち仕事や移動の多さが原因というもので、川上さんは年配の酪農家さんの様子を思い出します。

川上 止まると「痛ぇよ痛ぇ」って言ってるところをよく見たりしてましたね。酪農ヘルパーでいろいろ回ってね

そして10個目、最後は牛からの怪我。蹴られたり踏まれたりして、打撲や骨折のリスクがあるというものです。

川上さんは、この項目に一番強く反応します。

牛に蹴られたり踏まれたり、これテンション一番上がっちゃう。全部あるある、酪農家あるあるです ── 川上

10個を振り返って、川上さんは冗談まじりにこう続けます。

川上 自分では気づかなかった酪農家の職業病をAIにまとめていただきましたけど、みんな酪農やろうぜ

コメントで広がる「あるある」と、川上さんの本音

配信中には、リスナーからも次々と「あるある」が寄せられます。川上さんは尻尾の話に大きく反応します。

川上 バンクリーナーに尻尾が落ちてベチャッとなったやつがビュンって行って、目に目があってなりますね

さらに話は虫やヘビにも広がります。森で蜂を見たら「キャー」となるのに、牛舎ではグーで対応してしまう、という感覚こそ職業病かもしれません。

川上 森で蜂が出てきたらキャーってなるけど、牛舎で蜂が出たらグーで行っちゃうよね

一方で、川上さんはこうした厳しさを軽く笑い飛ばすだけでは終わりません。若い人を誘うときの言葉について、真面目な本音も口にします。

川上 こういうのを抱えながら、未経験の方大募集アットホームな会社です、っていうのは本当にダメだと思いますよ

「仕事だから仕方ない」で終わらせず、改善の方向を努力していきたいと、川上さんは静かに語ります。あるあるを笑いながらも、その先に働く環境をよくしたいという思いがにじむ一言でした。

まとめ

リスナーの何気ない質問から、酪農家の「職業病あるある」を10個も一緒にたどれた回でした。腰痛や手荒れといった体の話から、経営のストレス、そして働く環境への本音まで、牛と生きる仕事のリアルが詰まっています。

  • 質問のきっかけは「みずみずしいさん」の職業病についてのお便り
  • AIが挙げた10個は、腰痛・腱鞘炎・手荒れ・アレルギー・難聴・睡眠不足・ストレス・日焼け・足のむくみ・牛からの怪我
  • 体の痛みや手荒れには、整体・ニベア・テムレスの手袋などで対策
  • 川上さんが一番反応したのは「牛からの怪我」のあるある
  • 厳しさを笑いつつも、働く環境の改善に努力したいという本音も語られた