牛乳のコールドチェーンって何?鮮度を保つ努力と最適な飲み方
2025-02-19 配信|川上牧場 酪農データバンク
この回の要旨
今回は「冷たい牛乳が苦手」というお便りから、市販の牛乳の保存方法と、鮮度を守るコールドチェーンの仕組みまでが語られました。冷たさが苦手な人には、牛乳で割る商品や常温で飲めるロングライフ牛乳という選択肢も紹介されています。
この回の要点
- 市販の牛乳は冷蔵10度以下が基本。開封前はドアポケットより奥の方がおすすめ
- 搾りたて約30度の牛乳を、バルククーラーで冷やしてから10度以下で届けるのがコールドチェーン
- 買ってすぐ10度以上にすると、せっかくの鮮度が台無しに。飲むときもさっと冷たいうちに
- 冷たいのが苦手なら、牛乳で割るカフェベースやカルピス系の商品が飲みやすい
- 常温で半年ほど持つロングライフ牛乳は、防災用や旅行にも便利
配信の全文(podyの記事より)
島根の小さな牧場から届く「牛乳で乾杯」の朝
配信は、島根県出雲市にある小さな牧場からお届けされています。スーパーやコンビニでいつでも買える牛乳の魅力や、酪農の魅力を酪農家が語る放送です。
この日は2月19日の水曜日。天気は雪で、気温は3度と、前日より少し寒いくらい。牛舎には小雪がパラパラと降っていました。
朝の仕事は、繁殖検診のあとの牛の処置や、会議の提出物づくり、子牛へのミルクやりなど。天気が悪いので、堆肥の注文はキャンセルの電話をしようかな、といった一日の予定も語られます。
そしていつものように、キンキンに冷えた牛乳で乾杯。四度に冷やした搾りたての牛乳を飲みながら、放送が始まります。
川上 寒い。美味い。今日もキンキンに冷えた牛乳でございます。
「冷たい牛乳が苦手」というお便りが届いた
今回のメインは、お便りコーナー。Spoonに届いた、スプーンネーム「桃色ニャース」さんからの質問です。
質問(桃色ニャース) 今の時期、市販の牛乳パックは冷蔵庫保存が基本ですか?キンキンに冷えた牛乳が苦手なんですが。
川上さん自身も、この日の朝に四度まで冷やした牛乳を飲んで、寒波の来ている牛舎の中ではさすがに冷たいと感じたそう。冷たい牛乳が苦手という人は、意外と多いのかもしれないと共感します。
そこでこの回では、市販の牛乳の保存方法と、美味しく飲む工夫が語られていきます。
市販の牛乳、正しい保存場所はどこ?
まず、牛乳パックの保存は冷蔵庫が基本です。ただ、置き場所には少しコツがあります。
よく冷蔵庫のドアのサイドポケットに牛乳パックを入れる人が多いですが、そこはドアを開け閉めするたびに温度変化が激しい場所。封を開けていない状態なら、温度変化の少ない奥の方に入れるのがおすすめだと話されています。
普通の牛乳は、冷蔵で10度以下で保存されるようになっています。この「10度以下」という数字が、このあと出てくるコールドチェーンの話にもつながっていきます。
コールドチェーンって何?搾りたてから食卓まで
ここから、牛乳が搾られてから消費者の手元に届くまでの流れが説明されます。牛の体温は大体38度から39度ほどで、搾りたての牛乳は30度くらいあるそうです。
そのままにしておくと雑菌が繁殖してしまうため、酪農家ごとに置いてあるバルククーラー ── 搾った生乳を一気に冷やして貯めておく、酪農家の設備。牛乳の鮮度を保つために、搾乳後すぐに低温まで冷却する役割があります。という冷却機で一気に冷やします。
設定温度は酪農家によってまちまちで、北海道では輸送距離が長いこともあり3度や2度に設定するところもありますが、だいたい4度ほどに冷やされます。
そこから消費者の手元に届くまで、ずっと10度以下をキープするように工夫されています。この仕組みがコールドチェーンです。
コールドチェーン 生産から消費まで、途切れずに低温を保ったまま届ける仕組みのこと。牛乳では、搾ってから店頭に並ぶまで一貫して低温を保つことで、鮮度を落とさずに届けています。
集乳車のタンクローリーの運転手も温度を上げないよう、配送ルートを工夫したり、冷蔵のトラックで運んだりと、あちこちで努力が積み重ねられています。
搾りたてから食卓までの温度リレー
搾りたて(約30度)
牛の体温に近く、そのままだと雑菌が繁殖しやすい状態
↓
バルククーラーで冷却
酪農家の設備で一気に冷やす。だいたい4度ほど
↓
集乳・輸送
冷蔵トラックやルート工夫で10度以下をキープ
↓
店頭・家庭
消費者が買ってからも10度以下で保つのが理想
消費者が買ってすぐそれを10度以上にしてしまうと、鮮度をせっかくそこまで保っているのに台無しになってしまいます。 ── 川上
冷たい牛乳が苦手な人へ、飲みやすくする工夫
せっかくコールドチェーンで鮮度が保たれているので、家庭でも工夫したいところ。封を開けた牛乳は、空気中から雑菌が入って繁殖するため、なるべく早めに飲むのが大事だと話されています。
一方で、「キンキンに冷えた牛乳は苦手。でも常温で置いておくと雑菌が増える」という悩みもあります。ここへの答えとして、いくつかの飲み方が紹介されます。
定番は、レンジでチンしたり、お鍋で温めたりする方法。そして川上さんのおすすめが、カフェベースのような「牛乳で割るタイプ」の商品です。
川上 あれで割ってみると、意外と美味しい感じの、キンキンには冷えてないけど飲みやすいぐらいの温度になるんじゃないかなと思います。
キャラメルベースや紅茶花伝のタイプ、最近出てきたカルピスの牛乳で割るタイプなども挙げられ、冷たすぎない温度で楽しめると紹介されています。
災害用にも便利、常温で飲める牛乳もある
もうひとつ紹介されたのが、常温保存できるロングライフ牛乳 ── 高温での殺菌と密閉容器によって、常温で長期保存できるようにした牛乳。開封前なら冷蔵庫に入れなくても保存でき、災害備蓄や旅行にも便利です。です。
普段市販で売られている牛乳は120度・数秒などで殺菌されているものが多いですが、それ以上の殺菌をすることで長期保存を可能にしたのがロングライフ牛乳。
冷蔵庫に入れなくても、食材庫や棚の下のような場所に置いておいて半年くらい持つそうです。防災用や旅行に行くときにも使える、便利な牛乳として紹介されました。
普通の牛乳とロングライフ牛乳
普通の牛乳
120度・数秒などで殺菌。冷蔵10度以下で保存し、開封後は早めに飲む
VS
ロングライフ牛乳
より高温で殺菌。常温で半年ほど保存でき、防災用や旅行にも便利
リスナーの声に支えられる、AI台本づくりの裏側
質問に答えたあとは、コメントへの返信タイム。「noteの説明がよくなっている」「初めて来た人にも優しいように具体例や言葉の説明が多め」といった声に、川上さんはうれしそうに応えます。
丁寧な説明の裏側についても、正直に明かしています。
川上 一回AIに台本を作ってもらってから読むと、こんな感じでできたりします。ありがとうAI。AIの力です、全て。
前日にInstagramへ上げた、高校での食育活動の写真も好評だったそう。暗い部屋で撮った写真にたくさんのいいねが集まり、フォロワーも増えて驚いたと話しています。
最後は、週の真ん中の水曜日、寒いなかを出かけるリスナーへの見送りで締めくくられます。あたたかい牛乳がおいしい季節ですね。
川上 お仕事の方、学校の方、いってらっしゃい。みんな牛乳飲んでね。バイバーイ。
まとめ
今回は「冷たい牛乳が苦手」というお便りから、市販の牛乳の保存方法と、鮮度を守るコールドチェーンの仕組みまでが語られました。冷たさが苦手な人には、牛乳で割る商品や常温で飲めるロングライフ牛乳という選択肢も紹介されています。
- 市販の牛乳は冷蔵10度以下が基本。開封前はドアポケットより奥の方がおすすめ
- 搾りたて約30度の牛乳を、バルククーラーで冷やしてから10度以下で届けるのがコールドチェーン
- 買ってすぐ10度以上にすると、せっかくの鮮度が台無しに。飲むときもさっと冷たいうちに
- 冷たいのが苦手なら、牛乳で割るカフェベースやカルピス系の商品が飲みやすい
- 常温で半年ほど持つロングライフ牛乳は、防災用や旅行にも便利