牛乳パックの側面、まだまだ使える!表示ルールと活用アイデア
2025-01-10 配信|川上牧場 酪農データバンク
この回の要旨
防犯デザインの牛乳パックのニュースから、パックの側面に定められた表示ルールと、そこにまだ残っている活用の余地までを酪農家の視点で考えた回でした。必要な表示を守りつつ、パッケージをもっと面白く使えないかというアイデアが語られています。
この回の要点
- 宮崎県警と南日本酪農協同が連携し、防犯の合言葉「イカのおすし」デザインの牛乳が期間限定で販売された
- 森永「おいしい牛乳」は酪農家600人へのアンケートで、おいしい87.5パーセント、飲みやすい95.3パーセントという結果だった
- 牛乳パックには食品表示法と乳等省令にもとづき、品名・成分・賞味期限・製造者情報などの表示が義務付けられている
- 牛乳パック上部の切り込み(ゲーブルトップの頂点部の切り込み)は、目の見えない人が牛乳を見分けるための工夫
- 必要な表示以外のスペースを広告や連続デザインに活用したり、学校給食パックとコラボしたりする案が提案された
配信の全文(podyの記事より)
寒波のなかで始まる金曜朝の配信
配信は島根県出雲市の小さな牧場から。スーパーやコンビニでいつでも買える牛乳の魅力や、酪農の魅力を酪農家が語る番組です。
この日は1月10日の金曜日。気温は3度ぐらいで、寒波が来ていて寒い日だったと話されています。ただ凍結はまだないので、いつも通りやっていくとのことでした。
前日はなんやかんやで、籾殻ともみ殻などを4台分往復して運び、朝5時から昼1時半までノンストップで働いたそうです。
川上 朝5時からえっと1時半までずっとノンストップで働いておりました。
この日は調子が悪かった牛の廃用のための積み込みをして、その後、毎週通っている整体で体を整えてくる予定だと話されています。
SUZURIの新春セールと「未来の牛乳」の取り組み
乾杯の前に、まずはお知らせから。グッズ販売サイトのSUZURIで新春セールを開催中で、1月12日の日曜日までやっているとのことです。
SUZURI オリジナルグッズを作って販売できるサイトです。アップした画像をTシャツやマグカップなどにして注文でき、川上牧場もアーティストやイラストレーターとコラボしたグッズを展開しています。
川上牧場では、いろんなアーティストやイラストレーターとコラボしたグッズを展開中。「こんなグッズが欲しい」というリクエストがあれば、DMやSUZURIのサイトから送ってほしいと呼びかけています。
もう一つ、Instagramでは「#未来の牛乳」として、リスナーの「こんな牛乳・乳製品があったらいいな」をAIアートで作り、NFTにして販売しているそうです。
NFT デジタルデータに「これは本物」という証明をつけて売買できるようにした仕組みです。ここではAIで作った画像作品を、その証明つきで販売しています。
この売り上げは、川上牧場が子ども食堂に牛乳を支援したり、小学校・中学校・高校での食育授業に行く活動費に充てられると話されています。
防犯デザインの牛乳パック「イカのおすし」ニュース
この日のニュースは、読売新聞オンラインの記事から。宮崎県警が、牛乳や乳製品の製造販売を行う南日本酪農協同と連携協定を結び、防犯対策を訴えるデザインの牛乳が今月中旬頃まで販売されているという内容です。
デザインのテーマは、子どもの防犯の合言葉「イカのおすし」。牛乳パックにこの合言葉が載っています。
防犯の合言葉「イカのおすし」
用語
イカ
(知らない人に)ついて行かない
用語
オ
大声を出す
用語
ス
すぐ逃げる
用語
シ
(大人に)知らせる
用語
ノ
(知らない人の)車に乗らない
川上さん自身の子どもも、学校でこの合言葉を習ってきたそうです。牛乳パックに載っていれば、それを見た保護者も、子どもに防犯意識を持ってほしいと自然に伝えられる、というメリットがあると紹介されています。
地元の牛乳パックと、森永「おいしい牛乳」への疑問
ここから話題は牛乳パックのパッケージそのものへ。各メーカーでいろんなデザインがあるなかで、鳥取県出身の川上さんにとっては、大山乳業の白バラ牛乳のパッケージがすぐ頭に浮かぶそうです。
「地元の牛乳といえばこれ」というパッケージが、リスナーそれぞれにあるのでは、と問いかけます。
質問(stand.fmネーム レイニンさん) 森永乳業のおいしい牛乳は酪農家が認めたと言われていますが、川上さんも認めたんですか。
この質問を受けて、川上さんも実際にホームページをチェック。全国の酪農家600人にアンケートを取り、「おいしい」と答えた人が87.5パーセント、「飲みやすい」と答えた人が95.3パーセントだった、と紹介しています。
独特の生乳の殺菌方法によって、この美味しさが認められたとのこと。ただし川上さん自身にはアンケートが来ていないので、その美味しさはわからないと正直に話しています。
川上 ちなみに私は知らないですね。(アンケートが)川上には来てないので、ちょっと美味しさわかんないですけども。
川上 弾かれてるって言わないでください。弾かれてるわけではないんです。
川上 一万件の中の(アンケート対象が)六百。ハブられてはないんですよ。ハブられてはないんですけども。
牛乳パックの側面には何が書かれているのか
そこから川上さんの関心は、パッケージの活用へと向かいます。もしパッケージを、各企業が牛乳を応援しつつ自社商品も売っていく広告として使えたら、牛乳パックの潜在価値はすごいのではないか、というアイデアです。
そこで、牛乳パックの側面のルールや法律について、チャットGPTにまとめてもらったそうです。間違っているかもしれない、と前置きしたうえで、以下の内容を紹介しています。
乳等省令 正式には「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」です。牛乳や乳製品の成分の規格や、パッケージに表示すべき事項などを定めた国のルールで、食品表示法とあわせて牛乳パックの表示を決めています。
食品表示法と乳等省令にもとづき、牛乳パックには次のような情報の表示が義務付けられているとまとめられました。
・品名(牛乳・加工乳・乳飲料などの分類)
・成分表示・内容量・原材料名
・賞味期限・保存方法
・製造者・販売者情報
・アレルゲン表示・リサイクルマーク
さらに、文字のサイズや色のコントラストなど視覚性を考慮したデザインや、誇大広告の禁止といったルールもあると紹介されています。
目の見えない人のための切り込みという工夫
表示ルールのなかでも川上さんが取り上げたのが、視覚障害者への配慮です。パックだけを触っても、牛乳なのか乳飲料なのか加工乳なのか分かりにくい、という問題があります。
そのために、牛乳のパックには上のほうに切り込みが入っているそうです。これは「ゲーブルトップの頂点部の切り込み」と呼ばれるとのことです。
ゲーブルトップ 屋根のように上部が三角にとがった、よく見る紙パックの形のことです。牛乳の紙パックの多くがこの形で、上部の切り込みで牛乳かどうかを手で見分けられるようになっています。
このほかに、構成マークなどもついているのが牛乳パックのルールだと話されています。
側面をもっと使える?ドラゴンボール方式のパッケージ案
必要な表示がきちんと書けているなら、残りのスペースは全部広告に使ってもいいのでは、と川上さんは考えます。ここをうまく使えば、牛乳パックはもっと面白くなるという発想です。
例として挙げるのが、海外の牛乳パック。猫のデザインのパックを6本ぐらい並べると、猫が歩いているように見えるものがあるそうです。
川上 ドラゴンボールの背表紙方式ですよ。あの巻から並べていくと、神龍がシュシュシュってなってる感じの、あんな感じの牛乳パックのデザインみたいなのもあったりとかして。
牛乳や乳製品を扱う業者も、酪農家も、パッケージのスペースをもっとうまく使ってもいいのではないかという提案でこの話題は締めくくられます。
川上さんは、酪農家がこうした方がいい、こういうこともできるのでは、というアドバイスも募集中です。年度末から新年度にかけて牛乳の会議が増えるので、そこでいい提案ができたらと話しています。
学校給食パックとのコラボ案でしめくくり
最後に、リスナーからのコメントを紹介。「牛乳好きな新一年生の息子に渡したいですね」という、お母さん目線のコメントが届きました。
これを受けて川上さんは、「イカのおすし」デザインは1リットル牛乳パックにしか出ていないようだと気づき、学校給食の牛乳パックとコラボしたらいいのでは、と各乳業者に呼びかけます。
川上 学校の給食のやつとかとコラボしたらいいんじゃないかなとか思いませんか。ちょっと検討してもらえませんかね。
なお「イカのおすし」はあくまで防犯の合言葉で、イカのお寿司が好きという話ではない、とツッコミも入れつつ、明日からの三連休は寒波に気をつけて、牛乳を飲んで健康管理を、と番組を締めています。
まとめ
防犯デザインの牛乳パックのニュースから、パックの側面に定められた表示ルールと、そこにまだ残っている活用の余地までを酪農家の視点で考えた回でした。必要な表示を守りつつ、パッケージをもっと面白く使えないかというアイデアが語られています。
- 宮崎県警と南日本酪農協同が連携し、防犯の合言葉「イカのおすし」デザインの牛乳が期間限定で販売された
- 森永「おいしい牛乳」は酪農家600人へのアンケートで、おいしい87.5パーセント、飲みやすい95.3パーセントという結果だった
- 牛乳パックには食品表示法と乳等省令にもとづき、品名・成分・賞味期限・製造者情報などの表示が義務付けられている
- 牛乳パック上部の切り込み(ゲーブルトップの頂点部の切り込み)は、目の見えない人が牛乳を見分けるための工夫
- 必要な表示以外のスペースを広告や連続デザインに活用したり、学校給食パックとコラボしたりする案が提案された