九州で牛乳応援キャンペーン開始!酪農家の想いと消費拡大の可能性
2025-01-13 配信|川上牧場 酪農データバンク
この回の要旨
九州で始まった牛乳応援キャンペーンをきっかけに、酪農家の川上さんが語ったのは、キャンペーンのありがたさと、その先にある価格転嫁への切実な願いでした。牛乳を買う一杯が、酪農家の支えにつながっていく回です。
この回の要点
- イオン九州が九州ラブミルククラブと共同で、2025年1月11日〜2月8日にミルク応援キャンペーンを実施している
- 対象店舗で牛乳を買うと、抽選で調理家電やイオン商品券が当たる
- 飼料高騰などで九州の酪農家は厳しい経営状況にあり、川上さんは牛乳そのものの値上げ(価格転嫁)を願っている
- 値上げは酪農家が壊れた設備を再投資するために必要で、今の価格では維持が難しい
- 北海道の牛乳は流通の都合で大阪あたりまでしか届きにくく、九州の酪農は特に厳しい状況にある
配信の全文(podyの記事より)
島根の小さな牧場から届く朝の配信
この配信は、島根県出雲市にある小さな牧場から毎朝届けられています。スーパーやコンビニでいつでも買える牛乳の魅力や、酪農の魅力を酪農家自身が語る放送です。
牧場の日常や牛の鳴き声を聞きながら、手元にホットミルクを用意して聴くと、より牛乳をおいしく味わえる。そんなコンセプトで始まります。
雨男 牛乳で乾杯。
成人の日、18歳は牛乳をどうぞ
この日は1月13日の月曜日、成人の日の祝日でした。天気は小雨で、最高気温は8度ほど。ちょっと寒い一日です。
川上さんはこの日、堆肥の注文が入ったため、堆肥を運ぶ仕事が中心。お昼には3連休で暇そうな子どもを連れて、近くにできたジェラートショップに顔を出そうか、という予定でした。
前日の配信で「成人おめでとうございます、お酒が飲めますね」と話していたことについて、今どきの成人は18歳だったと気づき、訂正しています。
川上 18歳の方もお酒飲めないけど牛乳は飲めますからね。
noteやNFTで広げる牧場の取り組み
乾杯の前に、川上牧場のお知らせがいくつか紹介されました。ひとつはnoteのメンバーシップ機能で、有料記事が読み放題になるほか、牧場を継続的に支援したい人に向けた仕組みになっています。
メンバーシップの特典として、ZOOMなどの遠隔を使ったチーズ作りや食育体験、牧場視察、牧場での体験などを、リスナーのやりたいことに合わせて用意しているそうです。
Instagramでは「未来の牛乳」というハッシュタグで、飲んでみたい牛乳やあったらいい乳製品をAIアートで描き、NFTにする取り組みも紹介されています。
このNFTの売り上げは、子ども食堂への牛乳支援や、川上さんが小中高の学校で行う食育活動の費用に充てられるとのことです。
イオンと九州の団体が始めた応援キャンペーン
この回のニュースは、AIがまとめた九州のTVQ九州放送の記事の紹介です。イオン九州が、九州生乳販売農業協同組合連合会(九州ラブミルククラブ)と共同で「ミルクで応援プレゼントキャンペーン2025」を実施しているという内容です。
九州ラブミルククラブ 九州の生乳の販売などを担う農業協同組合連合会が関わる、牛乳・乳製品の消費拡大を目的とした取り組みの呼び名として番組内で紹介されています。
キャンペーンは2025年1月11日から2月8日までの期間、九州内のイオンやイオンスタイル、マックスバリュ、マックスバリュエクスプレス、ザビッグ、ウエルシアプラスなど計261店舗で展開されています。
背景として、新型コロナウイルスの影響や円安、国際情勢による飼料価格の高騰で、九州の酪農家が厳しい経営状況に置かれていることがあります。一方で消費者も物価高で生活費の負担が増えている状況です。
そうした中で、牛乳の消費を通じて酪農家を支援し、消費者の健康も応援することを目的にキャンペーンが企画されました。期間中に対象店舗で牛乳を買った人に、抽選で調理家電やイオン商品券などが当たるチャンスがあります。
川上 いつもあの牛乳がバツいた時(余った時)に処理してくれてありがとうございます。
川上 (イオンさんが)売ってくれるから本当にやっていけてます。ありがとうございます。
キャンペーンの先に願う「牛乳の値上げ」
企業が独自に支援策を打ってくれることに感謝しつつ、川上さんはここで本音を語ります。キャンペーンもありがたいけれど、できれば牛乳そのものの価格を上げてほしい、という思いです。
川上 正直なところ、あの牛乳の価格の値上げしてもらえませんかね。
川上さんは、こうした企業の動きは「牛乳スマイルプロジェクト」のような取り組みとして各社で広がっていると紹介します。ローソンが国産の牛乳・乳製品を使った商品を出していた時期もあったそうです。
牛乳を応援し、酪農家を支援してくれる企業が増えることは本当に嬉しい。ただ、その先に価格の転嫁があってほしいというのが、川上さんの一貫した願いです。
価格転嫁 原料や飼料などのコスト上昇分を、製品の販売価格に反映させること。ここでは飼料高騰などで増えた生産コストを牛乳の価格に上乗せしてもらいたい、という意味で使われています。
値上げが酪農家にとって「再投資」になる理由
川上さんは具体的な数字も挙げます。島根県の計算だと牛乳の価格は17円ほど、末端価格に直すと50円ほど上がる見込みだといいます。ただ、状況が長引くほど値上げ幅は大きくなっていくとのことです。
なぜ値上げが必要なのか。それは、搾った牛乳や乳製品で得た分を、酪農家が設備に再投資する必要があるからです。
今の価格では、機械が壊れても新しい設備に再投資できない。価格の転嫁がなければ、酪農の設備を維持できないという切実な状況が語られます。
4月ごろにはまた牛乳の値上げを求める交渉が始まる見込みです。川上さんは、イオンのようにキャンペーンで応援してくれる企業に、そのお願いも叶えてもらえたら嬉しい、と話しています。
川上 酪農家のためにっていう感じでやってもらえたら嬉しいなと思いますね。
九州の酪農家が減るスピードと流通の壁
コメント欄が盛り上がる中、川上さんは九州の酪農の厳しさにも触れます。九州の酪農家が減るスピードは、他地域より少し早いといいます。
理由のひとつが流通の問題です。北海道から牛乳を輸送しても、届くのはギリギリ大阪あたりまで。そこから西の西日本には、北海道がいくら牛乳を搾っても流通の都合で届けにくいのです。
最近は飛行機で運ぶ便やJRを使う方法も出てきているものの、九州の状況はやはり大変だと川上さんは語ります。だからこそ、九州の人に牛乳を飲んで応援してほしいと呼びかけます。
川上 ぜひ(九州の方に牛乳を飲んで)応援してもらいたいと思いますね。
最後は、3連休の最終日に家でゆっくり牛乳や乳製品、お肉を食べて過ごしてほしいと締めくくり、仕事や学校に向かう人にも「牛乳飲んでね」と送り出しています。
まとめ
九州で始まった牛乳応援キャンペーンをきっかけに、酪農家の川上さんが語ったのは、キャンペーンのありがたさと、その先にある価格転嫁への切実な願いでした。牛乳を買う一杯が、酪農家の支えにつながっていく回です。
- イオン九州が九州ラブミルククラブと共同で、2025年1月11日〜2月8日にミルク応援キャンペーンを実施している
- 対象店舗で牛乳を買うと、抽選で調理家電やイオン商品券が当たる
- 飼料高騰などで九州の酪農家は厳しい経営状況にあり、川上さんは牛乳そのものの値上げ(価格転嫁)を願っている
- 値上げは酪農家が壊れた設備を再投資するために必要で、今の価格では維持が難しい
- 北海道の牛乳は流通の都合で大阪あたりまでしか届きにくく、九州の酪農は特に厳しい状況にある