プロテイン選びの落とし穴!牛乳と乳製品の価値を再発見しよう
2025-01-14 配信|川上牧場 酪農データバンク
この回の要旨
この回は、プロテインパウダーの重金属検出という海外ニュースを入り口に、酪農家の川上さんが食品選びの視点と国産牛乳・乳製品の価値をやさしく語る内容でした。ニュースをうのみにするのではなく、原料や産地に目を向けるきっかけになる朝の配信でしたね。
この回の要点
- 植物性やオーガニックのプロテインパウダーから、鉛やカドミウムが基準値を上回るレベルで検出されたと報じられた
- チョコ風味は原料のカカオの影響で、バニラ風味より鉛が4倍、カドミウムが最大110倍という数字も紹介された
- 安全にとるコツは、成分表示の確認・過剰摂取を避ける・多様なタンパク源を活用する、の3つ
- 国産牛乳は検査項目が多く、問題があれば全量廃棄される仕組みで、川上さんは安心感が高いと話す
- 豆乳やオーツミルクなど植物性食品も原料の産地に目を向け、食品選びを慎重にしたいと呼びかけた
配信の全文(podyの記事より)
三連休明けの牧場、ジェラート屋さんは休みでした
配信は、川上牧場の朝のあいさつから始まります。この日は1月14日火曜日、三連休明けの週の始まりでした。
天気は小雨がパラパラ降っていたものの、最高気温11度でそんなに寒くない一日。牛舎の中では体を動かすと汗ばむくらいの気温だったそうです。
川上さんはこの日、翌日の会議と翌々日からの東京出張を控えて、毎週通っている整体に行く予定を立てていました。だから早めに牛舎の仕事を片付ける段取りだったんですね。
三連休の話題では、近所にできたジェラートショップに行ってみたら、まさかのお休みだったというエピソードが語られます。
川上 もう口がもうジェラートになってたんですけど、ちょっとなかったですね。お休みだったんで。
気を取り直して近所のおしゃれなドーナツショップへ。そこでは娘さんと一緒に美味しいドーナツを食べつつ、うちの牛乳を使ってみませんか、と営業もしてきたそうです。新しい縁につながればいいな、という前向きな話でした。
noteのメンバーシップと「未来の牛乳」NFTのお知らせ
牛乳で乾杯する前に、川上さんから2つのお知らせがありました。1つ目は、ブログ記事などを書けるサイトnote ── 文章や画像などを投稿・公開できるプラットフォーム。有料の「メンバーシップ」機能で継続的な支援を集めることもできる。でのメンバーシップです。
このメンバーシップでは、ZOOMやGoogle Meetを使った食育体験や、牧場に見学に来ての牧場体験など、いろいろな取り組みをしているそうです。川上牧場を継続的に応援したい人向けの内容ですね。
2つ目は、Instagramでの「未来の牛乳」という取り組みです。リスナーの「こんな牛乳・乳製品があったらいいな」というアイデアをAIアートで制作し、それをNFTとして販売しているとのこと。
このNFTの売上は、川上さんが子ども食堂を支援したり、小中高の食育教育の講師に呼ばれたときの費用に充てられます。皆さんのご支援が子どもたちの食育につながっていくという流れになっているそうです。
NFT デジタルデータに「唯一の所有者」を証明できる仕組みをつけたもの。アート作品などをネット上で販売・所有できるようにする技術として使われています。
プロテインパウダーから鉛やカドミウムが検出されたニュース
牛乳で乾杯したあとは、AIが紹介してきたというニュースの紹介です。この日はCNN.co.jpの海外の記事を取り上げました。
記事のタイトルは「プロテインパウダーから鉛やカドミウム検出、植物性やオーガニック製品は数倍の含有量」というものです。
最近の調査によると、特に植物性プロテインやオーガニック製品で、鉛やカドミウムなどの重金属が基準値を上回るレベルで検出されたそうです。その背景には、植物が土壌から重金属を吸収しやすい性質があるとのこと。
さらに、チョコレート風味のプロテインパウダーは、原料のカカオが重金属を多く含みやすいため、バニラ風味に比べて数字が大きく跳ね上がると紹介されました。
チョコ風味とバニラ風味の重金属含有量の差
4倍
チョコ風味の鉛(バニラ風味比)
最大110倍
チョコ風味のカドミウム(バニラ風味比)
では、鉛やカドミウムが体に入るとどうなるのか。川上さんは、ごく微量なら微量ミネラルとして大事だと前置きしつつ、記事の内容を説明していきます。
鉛は神経系に悪影響を与え、特に成長期の子どもには危険とされています。アメリカの環境保護省EPAでは、どんな微量であっても人体に悪影響を与えるとされているそうです。
EPA アメリカ環境保護省(Environmental Protection Agency)。大気や水、化学物質などの環境や健康に関わる規制・基準づくりを担うアメリカの政府機関です。
カドミウムには発がん性があり、腎臓や心臓、脳に悪影響を与えるとされています。長期的に摂取すると骨粗しょう症のリスクが高まる可能性もあるとのことでした。
安全にプロテインをとるための3つのポイント
記事では、プロテインを安全に摂取するためのポイントも紹介されていました。川上さんがそれを順に読み上げていきます。
1つ目は、製品の成分表示を確認すること。第三者機関の調査を受けた製品や、成分情報が明確に公開されているものを選ぶのがよいそうです。
2つ目は、過剰摂取を避けること。タンパク質をとるためにプロテインだけに頼らず、牛乳やヨーグルトなどの食品からもバランスよく栄養をとることが大切だとされています。
3つ目は、多様なタンパク源を活用すること。プロテインパウダーに偏らず、牛乳や乳製品、卵、魚、肉などからタンパク質を取り入れよう、という内容でした。
プロテインを安全にとるための3つのポイント
1
成分表示を確認
第三者機関の調査を受けた製品や、成分情報が公開されているものを選ぶ
2
過剰摂取を避ける
プロテインだけに頼らず、牛乳やヨーグルトなどからもバランスよくとる
3
多様なタンパク源を活用
牛乳・乳製品、卵、魚、肉などいろいろな食品からタンパク質をとる
川上さんは、これはアメリカの記事なので日本には関係ないと思われがちだけれど、と注意を促します。
川上 日本で売られているプロテイン、結構海外の原料使われているもの多いと思います。
国産の原料を使ったものは価格が高くなってしまう、という事情もあるそうです。川上さん自身もプロテインを日常的に飲んでいるので、こうした懸念を知ったうえで買うときは注意してほしい、と呼びかけます。
酪農家が語る、国産牛乳の検査の厳しさと安心感
ここからは、酪農家の視点で国産牛乳の話に移ります。川上さんによると、牛乳はタンパク質だけでなく、微量ミネラルや脂質、エネルギーもとれる素晴らしい食品なんですね。
さらに川上さんが強調したのが、牛乳の検査の項目の多さです。
川上 牛乳もですね、かなり、かなりですね、ほんと他の農産物と比べてもですね、あの検査項目めっちゃ多いんですよね。
そのため、国産で出回っている牛乳はほぼ問題ないと川上さんは話します。もし動物医薬品や抗生物質が含まれていることが検出された場合は、全量を回収して廃棄する仕組みになっているそうです。
だからこそ、特に日本の国産のものはそんな危ないものはあまりないという安心感につながります。一方で、海外産のプロテインなどを選ぶときは注意してほしい、と改めて呼びかけました。
なぜ植物性製品で重金属が問題になりやすいのか
川上さんは、自身の知識の範囲でと断りつつ、植物性製品で重金属が問題になりやすい背景を説明します。ポイントになるのが土壌の話です。
アメリカなどは人口が多く、農産物を大量生産しなければいけません。そのぶん土壌に負担をかけて作物を作ることになります。
大豆については、緑肥作物として窒素を土の中に入れるためにマメ科植物 ── 根の働きで空気中の窒素を土に固定できる植物のグループ。大豆やクローバーなどがあり、土を肥やす「緑肥」として使われることがある。をまき、それを吸収させてまた土にすき込む、という使われ方もあるそうです。
こうして過剰に生産しようとすると、重金属の問題が出てくるのではないか、というのが川上さんの見立てです。
このニュースは2024年7月に出たもの。これだけ検出率が高いと今後どうなるのか、規制がかかって作れなくなれば農産物の価格が上がるのではないか、という心配も語られました。
最後に川上さんは、食品を選ぶときは国産のものを選び、日本の食料自給率も意識してほしい、とまとめます。
リスナーとの掛け合いと、豆乳・オーツミルクへの気がかり
ニュースのあとは、リスナーのコメントに戻っていきます。ちょうどプロテインに関するタイムリーなコメントが届いていました。
川上 前までは毎日お昼に(飲んでた)。やっぱりほら、若い子は飲むよ。
今はたまにしか飲まない、というリスナーの声も。コンビニで手軽に買えるようになったよね、という話でも盛り上がります。牛乳パックの陳列棚の上に、飲みやすい形のプロテインがいろいろ並んでいますもんね。
川上さんがここで一番注目したいと挙げたのが、豆乳やオーツミルクといった植物性の飲み物です。豆の絞り汁、麦の絞り汁ですね、と言い換えつつ、その原料について気にかけます。
川上 (豆乳やオーツミルクは)海外のやつ使ってるかどうなんですか?わからないですけども。ちょっと心配ですね、ここら辺もね。
植物性の食品を選ぶ人も増えてきているからこそ、こうした懸念があることを知ったうえで、食品選びを慎重にしてほしい、というのが川上さんの願いでした。
皆さんも食品選びを慎重にしてもらえたらいいかな。 ── 川上
まとめ
この回は、プロテインパウダーの重金属検出という海外ニュースを入り口に、酪農家の川上さんが食品選びの視点と国産牛乳・乳製品の価値をやさしく語る内容でした。ニュースをうのみにするのではなく、原料や産地に目を向けるきっかけになる朝の配信でしたね。
- 植物性やオーガニックのプロテインパウダーから、鉛やカドミウムが基準値を上回るレベルで検出されたと報じられた
- チョコ風味は原料のカカオの影響で、バニラ風味より鉛が4倍、カドミウムが最大110倍という数字も紹介された
- 安全にとるコツは、成分表示の確認・過剰摂取を避ける・多様なタンパク源を活用する、の3つ
- 国産牛乳は検査項目が多く、問題があれば全量廃棄される仕組みで、川上さんは安心感が高いと話す
- 豆乳やオーツミルクなど植物性食品も原料の産地に目を向け、食品選びを慎重にしたいと呼びかけた